あなたの脳はまだサバンナで暮らしている

インターン生に教えてもらって、「スマホ脳」と「最強脳」を読んでみました。「スマホ脳」は2021年のベストセラーです。

人間の脳の特性から、スマホが我々にとってドラッグように有害であることを論理的に述べています。デバイスやSNSなどの作り手は、我々が夢中になってしまうことも理解しており、ジョブスやビル・ゲイツの子供には、スマホなどに接する時間を制限していたとか。

「今のこの社会は、人間の歴史のほんの一瞬にすぎない。地球上に現れてから99.9%の時間を、人間は狩猟と採集をして暮らしてきた。私たちの脳は、今でも当時の生活様式に最適化されている。脳はこの1万年変化していない。ーそれが現実なのだ。生物学的に見ると、あなたの脳はまだサバンナで暮らしている。」スマホ脳より引用

多少の論の飛躍もあるかもしれませんが、周りで起こっている事象(電車での光景、SNS、マルチタスク、うつなど)を理解するのにとても役立ち、すっきりした気持ちになりました。

このスマホ社会の中で、我々がどのように記憶力や集中力、発想力を高めることができるかというポジティブなことも語られています。

そして、私の創作活動にフィードバックしてみると、私が建築を創る上で最も大切にしている、人間がどのような建築空間に心地よさを感じるのか、を推察できるような内容であり、とても興味深かったです。やはり、人間は自然の摂理の中で暮らしてきた動物的な存在であり、その延長線上に安らぎや居心地の良さがあるのではないかと考えます。

是非、お勧めしたい本です。事務所の推薦図書にしようと思います。

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