使いこなされ、進化する空間

最近、竣工した物件にお邪魔する機会があり、どの空間も、お引き渡しした当初よりも何倍も良い空間になっていて、とても驚かされました。

自分の手を離れて、私の目指す「まるで自然の中にいるかのようなおおらかな空間」に近づいていることが、とても嬉しいです。過ぎていく時間を忘れ、ずっとその場にいたい、帰りたくないような空間です。

共通しているのは、使い手の方がとても愛を持って空間を育ていらしゃるということです。住処として、人を受け入れる場所として、どんどん空間を居心地の良い場所へと進化させておられます。

エイジングを楽しめるジーンズや革財布に似ているかもしれません。真新しいものもいいですが、自分好みに丁寧に育ていくと、奥行きが出て、より美しくかけがいのないものへと変わっていきます。

そんな空間をご用意できればと思っています。使い込めば、使い込むほどカッコ良くなるジーンズや革財布を作られている職人さんと同じように、私も微力ながら作り手として、可能な限り、多様な暮らしを受け止められるよう工夫しています。その時々で少しずつ変わる自分好みの家具や雑貨を置いても調和が取れる、それぞれが生き生きするような空間づくりを心がけています。

今後も、もっともっと、使い手の豊かな暮らしを包み込み、共鳴できるような空間をつくっていきたいと思います!

 

 

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